ソーティクツ錠
ソーティクツ錠とは
ソーティクツ錠6㎎は2022年11月にブリストル・マイヤース スクイブ株式会社が発売したTYK2阻害剤です。
乾癬に対する新しい作用機序の経口治療薬であり、1日1回1錠の内服で治療ができます。
ソーティクツ錠の働き
乾癬患者様では遺伝的な要因/環境的な要因によって免疫が異常に活性化しています。
免疫の異常にはTYK2,IL-12,IL-23,1型IFNなどのたんぱく質が関わっていることが知られています。
その結果、皮膚の細胞増殖が早まり、皮膚の角化や炎症、表面が剥がれ落ちるといった症状が現れます。
ソーティクツ錠はTYK2の働きを抑えることにより、TYK2が関わる免疫反応を抑えることで乾癬の症状を改善すると考えられています。
費用について
ソーティクツ錠6㎎の薬価は2,770,9円/1錠です。3割負担の患者様が30日処方された場合のご負担額は24,938.1円です。ソーティクツは新医薬品のため2023年11月末日までは、1回で処方できる日数は14日分が限度となっています。14日処方された場合のご負担額は3割負担の患者様ですと約11,637円です。※2023年1月現在
ソーティクツ錠の適応となる患者さんについて
尋常性乾癬、膿疱性乾癬又は乾癬性紅皮症の患者さんのなかで下記のいずれかを満たす患者さんに投与が可能です。
まずは医師にご相談ください。
- 光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)等で 十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者さん
- 難治性の皮疹又は膿疱を有する患者さん
ソーティクツが投与できない患者様について
ソーティクツは重篤な感染症の患者様、活動性結核の患者様、過去にソーティクツに含まれる成分で過敏症の既往歴のあった患者様には投与が出来ません。
治療中に注意すべき症状について
副作用として感染症(上気道感染 等)が報告されています。感染症にかかると体のだるさや発熱、寒気などが見られることがありますが、症状は様々です。少しでも異変を感じたら医師に連絡し、受診するようにしましょう。
また日常生活でも帰宅後や食事前等にはせっけんで手を洗うようにしましょう。感染症に負けない体をつくるためにはバランスの良い食事や十分な睡眠、ストレスをためないことも大切です。
Q&A
ソーティクツ錠は初診でも処方することが出来ますか?
本剤投与に先立って、結核感染及びB型肝炎ウイルス感染の有無を確認する必要があります。まずは医師にご相談ください。
ソーティクツ錠はまとめて処方することが出来ますか?
ソーティクツは新医薬品のため2023年11月末日までは1回14日分を限度ととして処方されることとなっています。
薬を服用し忘れたときにはどうしらよいでしょうか?
飲み忘れに気がついたらすぐにその日分を飲んでください。ただし次の回の飲む時間が近い場合は1回とばして、次の回に1回分を飲んでください。毎日なるべく同じ時間に服用し、1度に2回分服用しないようにしてください。
調子が良くなってきたので薬を飲むのをやめてもよいですか?
症状が改善した状態を維持するためには、毎日続けて服用することが重要です。自己判断で中止したり、飲む錠数・回数を変更したりせずにまずは医師へご相談ください。
サプリメントは飲んで良いですか?
薬に影響があるため控えるべきサプリメントの規定は御座いません。しかし念のためサプリメントを飲む前に医師・薬剤師にご相談ください。
感染症にかかわらないためにはどうしたらよいでしょうか?
普段から手洗い、うがいをしっかり行い感染リスクを下げることが必要です。
心配なことがあれば医師にご相談ください。
ワクチンは打ってもよいですか?
この薬を使用している間は生ワクチン【BCG,麻疹(はしか),風疹(ふうしん),麻疹・風疹混合ワクチン,水疱瘡(みずぼうそう),おたふく風邪等】の接種が出来ません。接種の必要がある場合には医師にご相談ください