# 粉瘤(アテローム)というのはどんな病気ですか?

アテローム(粉瘤・ふんりゅう、アテローマ)とは、よく「しぼうのかたまり」といわれることがありますが、脂肪の塊でありません。皮膚の下に袋ができ、アカと皮脂が、袋の中にたまったできものです。良性の腫瘍ですが、ときに化膿して真赤に腫れ上がったりすることがありますし、似て非なる腫瘍もたくさんあります。皮膚腫瘍の自己診断は非常に危険ですで、皮膚科専門医の診察を受けていない方は、是非専門医に診断、治療について相談してみて下さい。

# 粉瘤(アテローム)化膿することがあると聞きましたが?

細菌が侵入して化膿することがあります。粉瘤は赤く腫れ上がり、痛みを伴います。軽い炎症なら抗生物質を内服すれば炎症はおさまります。しかし、ひどく化膿するとウミがたまった状態(膿瘍)になります。この場合、抗生物質を内服しただけでは効果が少なく、表面を少し切開してウミをだしたほうがよいことがあります。アテロームに炎症をともなう場合は、外科的手術でとることはできません。

# 毛のない足の裏や手のひらにもできますか?

表皮嚢腫は毛穴の上方部分の皮膚がめくり込んで発生すると説明しましたが、毛のない足の裏や手のひらにも表皮嚢腫ができることがあります。これは外傷性表皮嚢腫と呼ばれ、皮膚の一部が小さな傷により皮膚の下にめくり込んでできるといわれています。このタイプの表皮嚢腫の発生にはイボウイルスが関与していることがわかっています。足の裏の表皮嚢腫はつねに自分の体重で皮膚の内側へ押し付けられているので、ほかの部位にできたアテロームと異なり皮膚の外側に盛り上がってくることはありません。そのため皮膚の下のしこりとして触れることが多く、タコやウオノメと勘違いされていることがあります。

# 粉瘤(アテローム)ひとつしかできないのですか?それともたくさんできることがありますか?

粉瘤(アテローム)の多くは1個から数個までですが、ときに多発することがあります。多発性毛包嚢腫という病気ではわきのした、胸、首、背中、腕に数個からときに20~30個できることがあります。また、中高年の男性の陰嚢にあずきの大きさぐらいのアテロームが無数にできることがあります。これは多発性陰嚢粉瘤症という病気で硬くなりやすいといわれています。

# 粉瘤(アテローム)の治療はどうしますか?

粉瘤(アテローム)が強い炎症を伴う場合はすみやかに表面の皮膚を少し切って(もちろん局所麻酔も行います。)、うみを外に出します。赤みや痛みを伴わない場合は、外科的切除手術(メスを使ってアテロームを表面の皮膚ごと切り取って縫ってしまう)をすることになります。巨大なものでなければ、局所麻酔の日帰り手術が可能です。また、へそ抜き法(くり抜き法)という簡単な手術法もあります。手術というと、女性ならずとも手術後の傷あとが気になるところです。アテロームの手術では、表面皮膚の切開は最小限にして、皮膚の下のアテロームのみを摘出することも可能ですので、皮膚の傷あとは小さく目立たなくすることができます。粉瘤(アテローム)は、がんのように置いておいたら転移して命にかかわる病気かと言えば違いますので、絶対手術が必要かと言われれば答えは「NO」です。しかし、放っておくと、炎症を起こしたり、非常に大きくなったりするものもあるので、ある程度以上の大きさになったものは切除したほうがよいでしょう。

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